貴金属象眼(嵌)師
ききんぞうがんし
業界・職種
分類
- 大分類 : 製造・修理・塗装・製図等の職業
- 中分類 : 製品製造・加工処理工(金属製品・食料品等を除く)
- 小分類 : その他の製品製造・加工処理工(金属製品・食料品等を除く)
概要
貴金属象眼師は、金・銀などの貴金属を用いて、刀装具や茶道具、装身具などの表面に象眼技法で精緻な装飾を施す伝統工芸技術者。
詳細説明
貴金属象眼師は、刀装具や茶道具、装飾品などの表面に、金・銀・銅などのベース金属に彫刻や切り込みを入れ、そこに金属線や板、場合によっては異素材を嵌め込む象眼技法で装飾を施す職人です。作業工程には、下地処理、図案制作、彫金工具による加工、異素材の埋め込み、研磨・仕上げがあり、微細で高い精度と均一な面出しが求められます。伝統的な手法を工房での師弟関係を通じて継承しつつ、近年は接着剤や現代的な研磨技術、顕微鏡下での作業を取り入れることもあります。国家資格は存在せず、見習い期間を経て熟練の技を身につけ、個人工房や伝統工芸組合に所属して活動します。
将来性
高級工芸品市場や観光・体験需要の拡大により、伝統技術の継承と合わせて一定のニーズは維持される見込み。ただし後継者不足が課題。
性格特性
忍耐力がある / 手先が器用で細かい作業が得意 / 美的感覚に優れている / 集中力が高い
労働スタイル
キャリアパス
見習い → 職人補助 → 独立職人 → 工房主 → 伝統工芸技能保持者(人間国宝)
必須スキル
推奨スキル
適性(得意であることが望ましい)
| 項目 | 説明 |
|---|---|
| 注意力・正確性 | 微細な装飾を正確に施す必要があるため。 |
| 創造性・アイデア発想力 | 独自のデザインや意匠を考案するため。 |
| 専門知識習得・学習意欲 | 技術の習得・改良には継続的な学習が必要。 |
適性(苦手でも可)
| 項目 | 説明 |
|---|---|
| コミュニケーション力 | 作業は個人で行うことが多く、対人折衝は少ない。 |
| 数理・定量分析力 | 高度な数理分析は求められない。 |
| 協調性・チームワーク | 個人作業が多く、チームでの協働は少ない。 |
別名
- 象嵌師
- 象眼師
関連職業
- ジュエリーデザイナー
- 伝統工芸職人
- 彫金師
- 金属加工工